3つの視線、1つの物語


午後になり…
仕事の目処がついて城内で、チラチライチャつく恋人達を目にする

メイド長のネージュさんは、旦那さんから花を貰って嬉しそうにしていたし

最近になって姫様の元に現れた、一匹の黒猫も姫様の愛猫レディナちゃんを追いかけている

みんな、恋人の日を満喫している


「あれ?」


庭の隅にある桃の木の下
そこにポツンと座る姫様が居た

庭の所々でイチャつくカップルを見ている気がする
その表情はとても寂しそうだ


「…姫様。あの…地面に直で座られたらお召し物が」


ポツンと寂しそうな姫様につい声をかけてしまった


「うん、そうだね…」


シュンと寂しそうな姫様
もしかして、恋人が来ないから…?