「うわぁーん…なんでよ!なんでよー!」
姫様がわんわん泣き叫ぶ
「姫様っ…とりあえず、落ち着いてください」
とりあえず、姫様に落ち着いてもらおう
そして、先程から異常な心拍数を上げている俺の心臓にも落ち着いてもらおう
俺に抱き着く姫様を、ぎゅっと抱き締め返す
落ち着け姫様
落ち着け俺
しばらくすると、姫様の鳴き声も止まりポツリポツリと話し始めた
「いっぱい…求婚の手紙来たの…」
うん、知ってる
「でも、私は…ノアがいいの」
姫様が小さな声で
でも、揺るぎない声で言う
「私は…ノアが好きなの…」
姫様が少し体を離して、まっすぐ俺を見る
姫様が好きだと言ってくれた
姫様が俺を選んでくれた
あぁ、そっか
俺が王子だと知らない姫様は嘆いたんだ
結ばれない運命にあると思っているから
「わかりました」
姫様が俺を選んでくれたから
俺はもう貴女を泣かせません
俺は決めた
「王様の所に行きましょう」
姫様を立たせ歩き出す
少し慌てた様子の姫様
すぐに、種明かしをします
少し驚くかもしれませんが、その後笑ってくれたら嬉しいな


