3つの視線、1つの物語


「一応、仕事で来たので…途中で投げ出すのはちょっと抵抗があるんです」

「でも…」


ノアが仕事熱心なのはわかるけど
私の良心が痛む…


「それに…仕事も覚えたいですし。今後の為に」


仕事を覚えたい?
ってゆうか、今後の為って何?


「今後の為?」


意味が理解出来なくて、ノアに疑問の視線を送ると答えてくれた


「俺、たぶん姫様に婿入りする事になるので」

「あ…そーなるの?私がお嫁に行くんじゃないんだ…」


そっか、私がノアを貰う形になるのか
だから私の護衛をしながら、ここの国の仕事も学ぶ…ノアはそう言っているんだ

一人納得してるとお父様が声を掛けてきた


「話は、まとまったか?…じゃ、ノアくん。引き続きメルンの護衛を頼んだよ」

「はい」


お父様に返事をしたノアは、今度は視線をコンフィーヌに移す


「ってことなんで…今後も引き続き顎で使って下さいね?コンフィーヌ様」


ニッコリ笑うノアに対して、コンフィーヌは石のように固まって動かない

まぁ、コンフィーヌも知らなかったとは言え…
他国の王子を馬車馬のように働かせてた事に後悔してるんだろうな