貴方は彼のどこが好きですか?

「…あほだ。」


そのとき、上の方から声が聞こえた。


「え……」


見上げると、初めてみる顔



「普通、分けて運ぶだろ」


クスクスと笑いながらも手伝ってくれる彼に、あたしは一瞬で恋に落ちたんだ。


「あっ、あ、ありがとう……」


「いえいえ」


最後の一冊を渡してもらうとき、


「いっ……」


と彼はつぶやく。


「え、どうかした……?」


「え、あ、いや……
紙で手え切っただけ。」


ツー…と人差し指から血が流れる。


「え、え、大丈夫?!
あ、こ、これ!絆創膏!」


なぜかテンパるあたし。


そんなあたしを見て彼はクスッと笑う。


「別にこんぐらい大丈夫だって。
でもまあ、もらっとくわ」