買い物を終えた私は それだけで気持ちが弾んで、 集合時間が間もなくだということも すっかり忘れていた。 あれ?さっきここに 衣純居たはずなんだけどな…。 焦って携帯を取り出すが 何故か電波は圏外。 どうしよう…。 迷子になった 子供みたいな気分になって 泣きそうになった時、 後ろから声をかけられた。 振り返るとそこにたっていたのは 一人の男性。 「どうしたの?迷子?」 見るからに優しそうな人。 けど人見知りもあって、 上手く話せない私。 「はい…」 そう言うのが精一杯だった。