ガ〜ン。 またまたショック。

そんな事情があったんだ.......


休みなのに、朝から地下鉄に乗ってるってことは、何処かに行く用事があったんだろうとは思っていた。

だけど、まさか合コンの相手に会いに行ったとは、想像が及ばなかった。


いや、別にいいよ。

合コンの相手に会いに行ったって。

でも、私にとって、あの日は彼と出会った大切な日だから、そんな事情があったおかげで巡り会えたと思うと、あんまり面白くはない。

さらに言うなら、あの後、その合コン相手とデキてたりしたら、全然、ステキな思い出じゃなくなるかもしれない。


加えて、思い描いていたイメージとどんどん掛け離れて行く彼に、正直、戸惑いを隠せない。

本当はどっちが本性なの?

雰囲気やヘアスタイルは別にして、昨日、心配そうに私を見つめていた優しい眼差しに、嘘偽りはなかったと思うんだけどな.......


「あかねちゃん、上山コーチより一個下ってことは、私、同じ年だ。」

「えっ、ほんと?」

「うん。私、里菜ね。こう見えて、ヨガのインストラクターなんだ。」

「へぇ、そうなんだ。」


キャピキャピちゃんは、ヨガのインストラクターだったんだ。

通りで、スタイル抜群。

お肌もツヤツヤな訳だ。


「ちなみに、彼氏は上山コーチのクラスでアシスタントやってるから、今度、みんなで一緒に、ご飯行こうよ。」

「うん。ありがとう」

「あの人、見た目は軽そうだけど、結構いい人だから。近所に住んでたら、案外、楽しいかもよ。」

「あぁ、うん。そうだね。」

「じゃ、頑張って。またね。」

「うん。」