今しかない、この瞬間を

「お前はその後、どうなの?」

「へ?」

「お前が『好きな人』とはどうなった?」

「あぁ、うん.......。」


うわ、ビックリした。

モタモタしてたら、こっちに話をフラれちゃったじゃん。

しかも、そんな質問!!


でも、これこそチャンスなんじゃないの?

ここで現状を話せば、自分のことだって気付いてもらえる可能性もある。


伝わらなくてもいいから、話してみようかな。

彼の前で気持ちをあらわにすれば、気持ちがスッキリするかもしれないし。

少しでもわかってくれるといいんだけどな。

今までずっと、温めて来た思いを.......


「上手く行ってると言えば、上手く行ってるかな。」

「良かったじゃん。」

「うん。私の気持ちが伝わってるかどうかはわからないけど、仲良くしてくれるし、いつもそばにいてくれるし、すぐ心配して守ってくれようとするし。」

「.......。」

「その人と一緒にいると、すごく楽しいし、何か安心するの。このままずっとそばにいられたらいいのにって、思い続けてる。」

「.......そう。」

「彼には『好きな人』がいたけど、もう吹っ切れたみたいなんだ。だから、待ってる。私の方を向いてくれるのを。」

「.......え?」

「彼の『好きな人』みたいに、上手に支えてあげられないかもしれないけど、私なりに彼の力になりたい。お前みたいな頼りない支えはいらないよって、言われちゃうかもしれないけど。」

「.......そう、なんだ。」


話しながら、どんどん体が熱くなって行くのがわかる。

平静を装ってはいるけど、実は心臓がバクバク言っている。


何だか上手く笑えない。

ほんのちょっとの沈黙が、ものすごく長く感じてしまう。