今しかない、この瞬間を

って、ホントに? なんで、私?

私なんか誘わなくても、田澤さんなら、いくらでも一緒に行きたがる人見つかるでしょう!?


「って言うか、私でいいんですか?」

「うん。行くなら、あかねちゃんとがいいなぁと思って。」

「何か、申し訳ないです。」

「どうして?」

「田澤さんに憧れてる子、たくさんいるから.......。」

「俺があかねちゃんと行きたいんだから、そんなの関係ないでしょ? もう約束したよ。いいよね?」

「じゃあ、お言葉に甘えて。」

「よし。楽しみにしてるよ。」


うそぉ。 よくわからないけど、これって、ラッキーなの?

田澤さんがどうして私に声をかけたのか、かなり不思議だけど、得した気分。

毎日頑張ってると、イイことあるんだな.......


田澤さんも何故か嬉しそうだし、別にご飯くらいならいいよね。

二人きりみたいだけど、ご飯に誘われただけだし、誰にも何にも疚しいことはない。

こんなこと二度とないだろうから、今日のところはありがたく御馳走してもらおう。


時間通りにタイムカードを押して、着替えながらスマホを見ると、田澤さんからメールが入っていた。

駐車場で待ってるから、着替えが済んだら来てほしいと書いてある。


そうか、田澤さんとご飯に行く場合は、車で送り迎えしてもらえるんだ。

仕事中にクラブ間を移動する可能性のあるマネージャーならではとは言え、こういうところにも何となく大人を感じてしまう。