今しかない、この瞬間を

そうは言っても、お酒が進んで来ると、どうしても緊張感が薄れて行く。

ビールに始まって、焼酎やら、ワインやら、タコ焼きが焼ける前から、みんなしてジャンジャン飲んじゃうから、連られて飲んでるうちに気持ち良くなって、だんだん頭のネジが緩んで行くような気がする。


でも、私よりみんなの方がよっぽど飲んでる。

しゃべり過ぎなければ、そうそうボロも出ないだろう。


しかし、何かにつけて、私と彼は仲が良いという方向に話を持って行こうとする二人にブレはない。

今までも、たまにからかわれることはあったけど、ここまで突っ込んで来るのは初めてかも。


だからと言って、彼も迷惑がってはいないようだし、嫌ではない。

でも、できれば、朱美さんの出方がハッキリしてからの方が助かったんだけどなぁ.......


「そう言えばさ、お前らって、忘年会で仲良くなったのが、付き合うきっかけだったんでしょ?」

「うん、そうだよ。」

「そうなの? 知らなかった。」

「あかねちゃんが入って来る二カ月くらい前からかな。」

「へぇ、そうなんだぁ。」

「ちなみに、どっちが先にアクション起こしたの?」


おっと、これは反撃かな?

彼が急にイキイキと質問を始めた。


「自分っす。」

「そりゃ、そうだよな。」

「わかってるんなら聞かないで下さいよ。」

「あははは.......。でも、えらいじゃん。勇気いるよね。里菜ちゃんの方が年上だし、遊び慣れてそうだし?」

「それ、上山くんに言われたくな〜い。」

「うるせ〜。やっぱ、年上のお姉さんって、魅力だったの?」