ある日、私が、いつものように布団を敷いて、寝ようとしたとき、ふいに、押し入れから視線を感じました。
でも、そこには誰もいませんでした。当たり前ですよね。しかし、翌日の夜、また押し入れから視線を感じました。そして、微かに声が聞こえてきたのです。

「お姉ちゃん..... 何で..... 何で..... 」

私は怖くなりました。このアパートは、住人は私ひとりしかいないのです。早急に大家さんの島風に言いました。

「何バカな事言ってるの。空耳よ、空耳。不気味で寝れなくなるからやめて頂戴」

「でっ、でもッ!」

「やぁね、もう。今後、そんな事言うんだったら、実家にでも帰ってよ」

大家さんは吐き捨てると、「呆れた」と言わんばかりにため息をついて、行ってしまった。

「たっ、大変!島風さんがっ!!!」

女性の声を聞きつけ、アパートの庭に行くと、島風が血だらけの姿で死んでいた。

「お姉ちゃん..... 復讐..... するって..... 約束したよね..... 」

その時、またあの声が聞こえてきました。お姉ちゃんとは、島風の事だったのでしょうか。