「慎也のカバンからも事故現場からも見つからなかったのよ。事故に遭う前に、失くしたりどこかに置いてきたりしたの?」
「え?……どうだったかな……」
お母さんの言葉に慎也さんは首を捻る。
「学校を出る時に宮間に電話したのは覚えてるけど、切った後どこにやったっけ……」
しばらく考え込んでいたがどうにも思い出せないようで、まあいいかと話を続ける。
「『てが』は多分『note』っていうメッセージアプリの事だ。使用方法から『手紙』って呟いたんだろうな。特定の相手に特定の場所でメッセージを残せるって物。メッセージに宛先と場所を指定しておく。宛先の人が、指定された場所を通るとメッセージの通知が来るって訳。ま、相手も同じアプリをインストールして登録しておく必要があるけどね」

