Theirs Road

「そのロボットってさ」

「うん」

「サハネでしょ?」

心をもつロボット。少なくとも僕の知っているかぎりじゃサハネしかいなかった。サハネはコクりとうなずき、「そうだよ」といった。

「じゃあ、栗色の長い髪の少女っていうのは……」

「僕をつくった人さ」

そう言ったサハネは、どこか悲しそうだった。そして、首からさげてあるペンダントに手をあてた。

「とっても優しい人だったんだ。いつも僕のことを気にかけてくれていた。そのおかげで今の僕がいる」