「わっ!真野先生〜!聞いてください!櫻木先生があたしにへん────んんん!」



慌てて高梨を引き寄せうるさい口を手で押さえつける。


「さぁ、高梨さん。バスケ部の朝練始まりますよ早く行ってください」



何か言いたげな高梨の背中を押すと、俺は真野を連れて急いで職員室に入った。



「へぇ〜なかなか楽しそうだったな」



「は?あれのどこかだよ」



席に着くと真野が淹れたてのコーヒーを持ってきてくれた。


「結構いい感じだったろ。何、もしかして結芽ちゃん狙ってんの?」



フッと笑う真野に熱々のコーヒをぶっかけたくなる衝動をなんとか抑え俺は冷静に口を開いた。



「狙う?逆だ逆。こっちが狙われてんだよ。懲りねぇし、迷惑なもんだ」



「迷惑ね〜そう言う割には嬉しそうじゃない?」



はあ?これのどこが嬉しそう、だ?