「健康食品って何だよ。もっとマシなんあるだろ。マジで焦ったお前…っ」
思い出しているのか、また吹き出すように笑う。
そ、そんなに笑わなくても……
「……いいの?まだ、ちゃんと気持ち伝えてないままじゃないの?」
思わずそう口走ってしまう。
ああ、またあたしは余計なことを…っ
慌てて訂正しようとしたとき、長瀬は静かに口を開いた。
「もう、いいんだよ。アイツも俺の気持ち知ってるし。向こうも遮るぐらい聞きたくないみたいだし?」
長瀬は俯いたまま、少し自嘲するように笑う。
「でも、まだ何も────」
「昨日、泣きそうな顔して家に来たんだよ。結婚するんだって、幸せそうな顔して笑ってた。相手の人もいいとこの人みたいだし。別荘何個も持ってんだとよ〜……あ〜あ、俺が幼なじみとして一緒にいた17年って何だったんだろうな」
腕を目の上に当て上を向く。
そんな姿の長瀬に胸が痛くなった。
「俺がどれだけ金持ちで、しっかりしてて、いい男でも、無理なんだよな。ずっと、そばにいたのにな…何の根拠もないのに、鈴香を幸せにできるのは俺しかいないって思ってた。マジでカギ臭ぇ…」
長瀬は空を仰いで、静かに息を吐いた。

