まさに────彼女だけの特権なのでは!?
『いい匂い。今日は何作ってるの?』
リビングのドアが開く音にあたしは顔を上げる。
仕事帰りの先生はネクタイを緩め、あたしにしか見せない顔でキッチンを覗き込む。
「今日は、櫻木先生が好きな肉じゃがです!あとちょっとで出来るので先生はソファーで…」
『待てない。先、食べてい?』
そう言って、櫻木先生はあたしの顎を掴み上を向かせる。
その綺麗な指があたしの唇をなぞって……
「や、そんな…先生っ、あたしを食べたいだなんて、そんなっ」
ジューっと音がして、焦げ臭い匂いが鼻をつく。
……ん?
「オイっ!何だこの焦げ臭い匂い!お前…っ!」
いきなり櫻木先生がキッチンに入って、グリルを開けた。
開けた瞬間、黒い煙が……

