櫻木先生、ごめんなさい。
あたしは先生のこと知りたいって思ってたけど、何も、何も先生のことわかってなかったです。
櫻木先生が抱えている気持ち、こんな生徒のあたしに言うわけないけど、勝手に先生のこと性悪だとか冷酷だとか…勝手に決め付けて……
あたしは布団を退け、気づけばスライドドアを開け寝室から飛び出していた。
「櫻木先生っ、諦めないでください!せっかくの大事な夢を諦めないでくださいっ!」
大きな声を出してそう言うと、櫻木先生はもちろん、真野先生はあんぐりと口をあげて驚愕していた。
「……っ、お前っ!勝手に出るなっつったろ…っ」
見る見るうちに、櫻木先生の顔が恐ろしいものに変貌していく。
ハッ、し、しまったあああ────!!
慌てて寝室に戻ろうとすると、時すでに遅し。
「……え?え?……彰人、何で、結芽ちゃんいんの!?」
真野先生は櫻木先生とあたしを交互に見て声を上げる。
「いや、これは…ちょっと…な」
櫻木先生も参ったな…といった表情。
そして、あたしを睨みつける。
す、スミマセン。
「アキちゃん、俺にもわかるよーに説明してくれる?」
ニヤリと笑った真野先生に櫻木先生は『終わった』みたいな表情で落胆した。

