学校でも、咳をしている人は何人かいた。 中でも一番は、山口健太(やまぐちけんた)君。 いつものように、クラスの男子と笑いあっていて元気そうだけど、時折、ゲホゲホと咳をしている。 お昼休みになり、私と美羽は席を向かい合わせにしてお弁当を広げた。 私は美羽に健太くんのことを言ってみる。 「え?うそ?全然気づかなかった。見すぎだよハル〜。」 美羽はからかうように言った。 「え、うそ!あんなにゲホゲホしてたら気づくでしょ!」 思わず私は頬に熱を感じる。