殺戮都市~バベル~

公衆の面前で衣類を剥がれて、でも縛られていて隠せない女の子は泣き叫んでいる。


……こんな状況なのに、誰も助けようとしないのかよ。


これが、この街に慣れるって事なのか!?


気付けば日本刀を引き抜いていて、いつでも飛び出せる状態。


でも……この人混みから、あの子を助け出す勇気が持てない。


そんな事をすれば、俺はあっという間にここにいる人に囲まれて、きっと殺される。


『おおっと!良いぞヒゲの親父!!ここに集まったクソ野郎の為に、公開レイプショーだ!!』


泣き叫ぶ女の子の身体を、ヒゲの親父がいやらしい手付きで撫で回す。


これを見て、こいつらは喜んでるのか。


一体何なんだよこの街は!!


元の世界では出来ない事を、この街なら出来るから遠慮なしか?


それは……理性のある人間のする事じゃないだろ!


あまりに酷い光景に、怒りが込み上げたその時だった。


暗い空、それに浮かび上がるドクロが空から降って来て……ステージに着地したのだ。


公開レイプショーで盛り上がっていた観客が、突然の乱入者を目にして、静まり返る。


あれは……見た事がある。


黒いライダースーツに黒いフルフェイス。


そこに描かれたドクロのマーク。


ポーンに襲われた時に、俺を殺した女性だ。