殺戮都市~バベル~

二人とも無言でグラスを口に運び、酒を一口。











「美味い酒を呑ませてくれたんだ、いくらでも呼んでやるぜジョリー」


「おいおい、名鳥。お前もう酔ってんのか?ジェニーだって言ってただろ?名前くらい覚えてやれよ」









いや、二人とも間違ってるし!


もう酔ってんのか!?


まあ、この店の雰囲気のせいなのか、アルコールを呑んでいない俺でも、なんだか酔ったみたいに感じるから、酔っていても不思議じゃないんだけど。


「おいお前ら……絶対わざと間違えてるだろ!シェリーだっつってんだろうが!」


あ、大山田が怒った。


「あ、ん?シェリーだったのか。悪い悪い。聞き違いだよ、そんなに怒るなよシェリー」


怒られても別段慌てる様子もなく、マイペースで酒を飲み続ける名鳥。


「す、すまん……」


対して神谷は、わざと言っていたみたいで、少しシュンとして俯いた。


「全く。すぐに覚えられるわよね?はい、プリティボーイ。私の名前は?」


う、うわっ!


俺にまで飛び火した!


「シェ、シェリー……」


「あーん、さすがプリティボーイ!わかってるじゃないの。このバカな大人達に見習わせたいわ!」


なんだかわけのわからない話になって来たけど……少しでも恵梨香さんが休めるなら、大山田がシェリーでもジョリーでも、どっちでも良かった。