殺戮都市~バベル~

店内を見回すと、カウンターに席が8つほど、そして、座り心地の良さそうなソファが仕切りの向こうにある。


恵梨香さんを寝かせるには丁度良いかもしれないな。


と、思ったその時だった。









「あら、お客さん!?いらっしゃーーーーい!初めてのお客……ゲゲッ!」












その場に屈んで、カウンターの陰に隠れて見えなかった人物が、立ち上がって姿を現したのだ。


その人物……大山田裕次郎!


「お、大山田!!お前がなんでこの店に!まさか待ち構えてやがったか!?」


驚きを隠せない様子で槍を取り出し、大山田に穂先を向ける名鳥。


「じょ、冗談はよしてちょうだい!あなた達が勝手に私の店に入って来たんじゃないの!」


私の店って……この街にあった店舗を、勝手に拠点にしているだけじゃないのか?


それにしても、ここに大山田がいるのは予想外だった。


「俺達を殺そうって考えてるなら、その前に殺しましょう」


名鳥に続いて、俺も日本刀を取り出してそれを大山田に向けた。


「な、なに勘違いしてるのよ!お店のなかでそんな物騒な物を出さないでちょうだい!ここはね、私の夢の国なのよ!」