殺戮都市~バベル~

「それなんだが……俺も、ちぃと困惑している所だ。俺とお前らの傷の深さは大して変わらない。どういう事だ?相手がどんなやつだろうと、同じ傷を付けられるのか?そして見ろ……あの女に付けられた傷は、自然治癒しない。ソウルを使っても回復しねえとか言わないだろうな?」


この場にはいないけど、三戸桜良に関しては謎が多いな。


神谷の言うように、全員に同じ程度の傷を負わせる事が出来ているけど、決して強力な攻撃ではない。


まあ、心臓を突かれたらさすがに死んでしまうだろうけど。


「ふむ……安直な考えかもしれないが、三戸桜良の武器はメイルブレイカー。その名の通りの武器なのかもしれない。珍しい、『一点特化型』の武器だ。肉体硬化が出来る、神谷や香月みたいなやつらにだけ、極めて強いという変わった特性を持っているんだ」


……そんな武器があったのか。


それにしても恵梨香さん、色んな軍を回ってるだけあって、もの知りだな。


「じゃあ、その武器を持っていれば、神谷だって簡単に殺せるって事ですか?それがあれば、香月との戦いだって楽に勝てたかもしれないな」


と、必死に戦っていた香月戦を思い出していた時だった。


「何を言っている?少年が持っていたスティレットも、同じ類の武器だろうに」


呆れたように言った、恵梨香さんのその言葉に、俺は耳を疑った。