殺戮都市~バベル~

「ち、違うぞ!気を付けろ!あいつは、この人混みを利用して攻撃を仕掛けて来る!」


そう言ったと同時に、俺達に向かって走ってくる北軍の人達。


まるで総力戦が始まって、光の壁を抜けてくる敵軍のように、俺達を殺そうと目の色を変えて襲い掛かる!


「関係ないさ。だったら、雑魚ごと貫くだけだ」


衝突を待つより先に、名鳥が駆け出してその集団に槍を突き付けた。


先頭にいた人は、それを回避する事も防御する事も出来ずに、あっさりと貫かれる。


その後ろにいた人達も槍の餌食。


一突きで五人は仕留めただろうか。


俺と恵梨香さんも、その人の波を迎え撃つように駆け出し、武器を振るいながら飛び込んだ。


こういった多人数戦では、縦の振りよりも横の振りの方が多くの敵を仕留められる。


迫って来る人の群れの胴に刃を滑らせて、次々と人を斬り捨てて行く。


「死ねっ!」


素早い動きでも、これほど多くの人が相手だと、足を止めなければならない事もある。


その隙を付いて、少しは戦えるであろう人間が、たまに襲い掛かって来るけど……全く問題はない!


右に振った日本刀の刃を返し、斧を振り上げて左から迫る男の胴を分断するように刃を滑り込ませた俺は……その男の下半身の後ろにある、笑いながら俺を見る顔と目が合ってしまった。