殺戮都市~バベル~

『おっと、おっさん!まだだぜ?まだ決闘申請をしてないからな。決闘で殺さないと、賞金を手にする事は出来ないんだぜ?知ってるよな!?ほら、申請しな』


そう言うと、MCは東軍の男のポケットからPBMを取り出して、中年男性が決闘申請をした後、男の指を使って申請を許可したのだ。


身動きが取れない敵に対して、鼻息も荒くバールを振りかぶる中年。


そして……バールが振り下ろされた。


ゴンッ!


という音が響き、俺は思わず目を逸らす。


でも、その音は一回だけじゃなかった。


何度も何度も、殴り付ける音が聞こえて……しばらくすると、歓声が巻き起こったのだ。


『おっと!ここで死んでしまったぁ!!おっさん、なかなかのファイトだったぜ!でも少し痩せた方が良いぜ!』


小さな笑いと共に、満面の笑みで中年がステージから下りる。


『さて、お次はこいつ!なんと賞金額5万!!捕まえるのに苦労したんだぜ!?最低額は20000円から!さあ、こいやクソ野郎ども!』


そしてステージに上げられた男は……俺が捕まえた捕虜だった。


まさか……良かれと思ってやったのに、こんな事に利用されるなんて。


俺は……知らず知らずのうちに、この馬鹿げた人身売買に手を貸していたって事なのか。