殺戮都市~バベル~

見ていて楽しいくらい、パニックを起こしているな。


名鳥の目がおかしいとか言ってるし。


「こいつぁ……厄介だな」


「や、厄介とはなんだ!そもそもだな、少年はまだ高校生で、私はもう24歳で……年も離れているし、そんな目で見ているはずがない!」


必死になって否定しているよ。


てか、俺は何も言ってないのに。


「24歳って……俺より14も下なのかよ。いや、それはどうでも良いけどよ。あーあ、なんかしらけちまったな。俺もコンビニ行って、ビールでも買ってくるわ」


恵梨香さんがあまりに否定したからか、ボリボリと頭を掻きながら立ち上がった名鳥は、俺と恵梨香さんを残して部屋を出て行った。


……名鳥が散々掻き乱した場の空気。


俺と恵梨香さんだけ残されて、奇妙な沈黙に包まれる。


これはまずい。


あの話の後で、俺は一体何を話せば良いのか。


恵梨香さんは相変わらず顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに俺を見ているし。


どうすれば良いかわからなくなった俺は、コンビニ袋から弁当を取り出して、それを食べる事にした。


食べていれば話さなくても済むという、安易な考えからだけど。