殺戮都市~バベル~

「この坊主がさ、可愛い女の子に迫られているのに、どうしてその気にならないかなーって話をしてたんだよ」


「なんだ、そんなくだらない話か。そんな事はどうでも良いではないか。戦いには余計な感情だ」


そう言い、俺達の正面に腰を下ろした恵梨香さん。


でも、何を気にしているのか、チラチラを俺の方を見ている。


……この人、隠すのが下手だな。


絶対こういう話が大好きだよ。


「まあ、ちょっと聞きなよ。それでさ、俺はどうしてなんだろうって考えて、今、答えが出たわけだ」


名鳥が続けると、恵梨香さんは興味がないフリをして……しっかりとその続きを待っているようだ。


「どんなに可愛い女の子が迫ってもさ、近くにこんなとびきりの美人がいちゃあ……そりゃあ、かすんでしまうよな」


笑いながら名鳥が恵梨香さんを指差すと、最初は何の事を言っているかわからなかったのだろう。


でも、しばらくしてその意味に気付いたのか、顔を真っ赤にして慌て始めた。


「な、な、何をバカな事を!私を美人だとか言うのはやめろ!私よりも美人なんて、この街にも腐るほどいるのに……な、名鳥の目はおかしい!きっと腐っているに違いない!」