殺戮都市~バベル~

それから、俺達は少し休む為に、路地の中の小さなビルに入った。


「よし、ここで良いだろ。しっかしまあ……なんだって俺はこんな事に巻き込まれてるんだよ」


ビルの外で恵梨香さんと神谷と一旦別れて、名鳥さんと薄暗い部屋の中で二人。


タバコに火を付けようとする、赤く浮かび上がった名鳥さんの顔を見ていると、なんだか申し訳ないという気分になる。


「す、すみません。東軍も大変な時に」


四強が二人も死んで、侵攻するにも防衛するにも大変なはずなのに。


狩野が名鳥に行くように言ってくれたんだよな?


「おいおい、香月と津堂を殺した本人が言うかね?……でもまあ、そのおかげで明ちゃんが少し明るくなってくれたから、坊主には感謝してるんだけどな」


この人は大人だな。


文句を言いつつも、俺が気にしないように、感謝してるなんて言ってくれたのだろう。


それにしても、狩野が少し明るく……か。


「あの、亜美と優は上手くやれそうですか?わがままを言ってなければ良いんですけど」


俺の気がかりは、何よりもその二人の事だった。


別れてからまだ一日程しか経ってないけど、神谷が面倒を見ている子供達を見たら、なんだか気になって。