殺戮都市~バベル~

松田に殺されそうになった子供達?


その言葉を聞いて、亜美の顔が思い浮かんだ。


どういう経緯で殺されそうになったのかはわからないけど、この街は幼い子供が生きられるほど優しくはない。


戦えない子供が生きるとしたら、誰か強い人に守ってもらうしかないのだ。


「達也らしいな。保護するという考えは全くないようだな」


恵梨香さんも、呆れたように首を横に振る。


「まあ、あいつらを殺すのはやり過ぎだと意見してみれば、俺まで反逆者扱いってわけよ。だからここあいつらの面倒を見てる。坊主、さっきは助かったぜ。ありがとうな」


豪快な男は、礼を言うのもサラリと男らしい。


そこには敵だ味方という境界はなかった。


「あ、いや。なんか、さっきまで戦ってた人とこうして話をしてるのって……不思議な気分ですよね」


この状況に抵抗を感じるわけじゃない。


そもそも俺はいつもこんな感じになるし、その逆で、仲良く話していた人と殺し合いに発展する事もあるから。


「まあ……そうだな。でも、助けられたからには助けねぇと。それが人間ってもんだろ?」


俺なら照れてしまうような言葉も、サラリと言い切ってしまう神谷。


外見はいかついけど、気持ちの良い男だと思えた。