殺戮都市~バベル~

「恵梨香さん、どうしたら良いですかね。正直、全然勝つ方法が思い浮かばないんですけど」


俺の殺意の幻影に突進して、手応えがなかったのを不思議に思っているのか、神谷が辺りを見回して首を傾げる。


今まで、色んな人と戦ったけど……ここまで単純に力押しで攻めて来るやつはいなかった。


皆何かしら策を持っていて、自分の身体能力と武器をフルに活用して戦っていたような印象があるけど、こいつは本当に力任せに攻めて来る。


単純だけど……それがやりにくくて怖い。


「弱音を吐くな。言っただろう?達也はもっともっと強い。神谷に勝てないようでは、達也に勝つなど夢のまた夢だ」


「は、はは……どれだけ強いんですか、松田は」


考えてみればそうだよな。


色んな人達と戦って、元の世界では考えられないくらい強くなって。


今、俺が挑もうとしているのは、一つの軍を束ねる王者なんだから。


実感がなさすぎて、少し軽く考えていたところがあったのかもしれない。


でも、俺がやろうとしているのはそういう事なんだ。


「おおっ!?いつの間に後ろに。しっかしあれだよなあ。俺とお前達じゃ相性が悪すぎだぜ。一発当たれば終わるのに、その一発が当たらねえんだもんな」