殺戮都市~バベル~

その男はウォーハンマーをブンブンと振り回し、いつでも叩き潰す準備は出来たと言わんばかりに俺達を見る。


なんとなーく、この類の武器は嫌な予感がするんだよな。


香月がそうだったように、肉体の硬化があるような気がする。


「少年!やつの攻撃は絶対に食らうなよ!」


とりあえず相手の出方を伺おうとしていた俺に、恵梨香さんがそう言って神谷に向かって駆け出した。


初手から全力で仕留めるつもりの、手加減や様子見といった物が微塵も感じられない攻撃。


素早く神谷の背後に回り込み、これ以上ないという程のスピードが乗った攻撃が、神谷の頭部に直撃した。


生身の人間では、まず耐える事が出来ないこの攻撃。


だけど……それすらも効いていないのか、神谷はその場に立ったまま、ゆっくりと背後にいる恵梨香さんを見たのだ。


「……そんな軽い攻撃、俺に効くと思ってんのか?」


そう言って、恵梨香さんを掴みに掛かる。


「くっ!やはりダメか!」


だが、そう簡単には恵梨香さんも捕まらない。


神谷の手から逃れるように素早くバックステップを踏み、トンファーを構えて防御姿勢を取った。


この動きで、やはり神谷と香月は似ていると感じた。