殺戮都市~バベル~

「ほ、本当にそこまで強いんですか?恵梨香さん、松田の肩を持ちすぎじゃないです?」


きっと、恵梨香さんがそう言うなら、間違いなく強いのだろうけど。


それでも、武器のレベルが上がってかなり強くなった事で、俺にだって多少の自信があった。


「……そうかもしれないな。達也は私のかつての恋人だったからな。あんな野心が強い男だとは知らなかったが」


その言葉を聞いて……正直、俺はほんの少しだけガッカリした。


恵梨香さんと松田が付き合っていたという事もそうだけど、だから松田に肩入れしているという事実が。


「あ、そ、そうですか……」


間抜けな返答しか出来なくて、自分はどんな答えを求めていたんだろうと、混乱してしまう。


そりゃあ、現実的に考えたら恵梨香さんは美人だし、恋人の一人や二人くらいいてもおかしくはないだろう。


だけど、この人は俺の師匠のような人で、そういった事とは無縁だって、どこかで思い込んでいたのかもしれない。


俺の勝手な解釈だ。


「とりあえずどこか建物の中に入るぞ。外で話していても、目立ってしまうだけだ。ステルス機能を使うのを忘れるなよ?」


と、恵梨香さんに促されてPBMを取り出そうとしたその時だった。