殺戮都市~バベル~

黒井と決闘をして勝ったおかげで、所持金が驚くような数値になっていた。


バトルチケット62枚分。


とりあえず、何があってもしばらく食べられるように、2万円くらいは残して。


コンビニを出た俺と恵梨香さんは、中央部に近いビルの中に入って、弁当を食べながらバトルガチャをひたすら引いていた。


「なんか、星3レア以下しか出ないとわかってて引くのは楽しみがないですね。あ、また星2だ……」


ゲームみたいに、まとめて引く事が出来ないから大変だ。


何の高揚感もなく、ただ地味に同じ作業を繰り返すだけ。


それでもまあ、話しながら出来ているから気は紛れている。


「そう言うな。この作業の一つ一つが、武器レベルを上げる為の重要な儀式と思えば……やった、星3レア!少年に勝ったな、フフン」


暗いビルの一室、PBMの光に照らされて、浮かび上がっているのは俺と恵梨香さんの顔だけ。


気が滅入りそうなその状況でも、武器を引く度に一喜一憂する恵梨香さんの表情を見ていると、少しは気が紛れる。


この人、普段はヘルメットに隠れていてわからないけど、凄く感情が顔に現れやすいんだよな。


見ていて飽きないと思える。