殺戮都市~バベル~

沼沢が、バーコードに歩み寄って、土の盛り上がりの前で膝を付いた。


「奈央……俺が生きてるのに、お前が死んでるとかあるかよ……」


それに関しては何も言い訳が出来ない。


俺がもっと強ければ、油断していなければと、何度悔やんだかわからない。


「あの若者は?見たところ、南軍の人間じゃなさそうだが……真治君はそんな人とどこで知り合ったんだ?」


「西軍で。話せば長くなるから、後で話すよ」


奈央さんの墓の前にいる沼沢を見ながら、俺がもっと強ければ結果は変わっていたのかなと思う。


「わ、わしには良くわからん。同じ人間で敵だ味方だと言って殺し合っているのが。どうして仲良く出来ないんだ。争ってこんな事が起こるなら、協力して生きた方が良いだろうに」


バーコードの言いたい事はわかるよ。


殺し合いなんてしなければ、誰も悲しい思いをしなくて済むだろう。


だけど、それをこの街は許してくれない。


戦って、殺し合う事を、俺達は運命付けられているんだ。


そうしなければ、生きる事も出来ない。


バーコードだってそうだろう?


金がなければ、弁当を買う事も出来ないし、何か食べなければ餓死してしまうから。