殺戮都市~バベル~

「ふぅ……やっと終わったな。しっかし、わしより若い人間が死んで行くのは悲しいなぁ……」


バーコードの目の前の、地面が盛り上がっている。


恐らく……そこに奈央さんがいるのだろう。


奈央さんをバーコードに任せてから、どれくらいの時間が経っただろうか。


まだ一日ほどしか経っていないのか。


バーコードの手は土で汚れていて、ずっとここで奈央さんを埋葬する為に、土を触っていたんだろうな。


「おっさん、もしかしてそこに……」


恵梨香さんをおぶったまま、バーコードにゆっくりと近付いて尋ねると、驚いたようにビクッと震える。


「のわっ!だ、誰……って、真治君じゃないか!随分タイミングが良いな。今、あの女の子の埋葬が終わった所だ。休み休みやっていたから、結構時間が掛かってしまったがね」


手に付いた土を、服に擦り付けながら、ハハッと苦笑いを浮かべた。


いや、休んでいたとしても、今までずっとやっていてくれたんだろう?


辺りを見回しても、土を掘るような道具は見当たらない。


素手か、バーコードの武器で掘っていたに違いないから。


感謝こそすれ、時間が掛かった事を、文句なんて言えなかった。