殺戮都市~バベル~

ポーン達がこちらを向く。


そして、ゆっくりと移動を始め、徐々にその速度を上げてこちらに近付いて来た。


ナイトも俺達に気付き、ポーン達を飛び越えてこちらに迫る。


「来るぞ!お前ら、任せたからな!」


沼沢の声に頷き、日本刀を構えて腰を落とした。


恵梨香さんもトンファーを構えて、準備は出来ているようだ。


瞬きをする間に、ナイトが急激に近付くような気がする程に速い。


目を開けて、集中しなければ見失ってしまうほどだ。


開戦、即戦闘。


接近したナイトが、俺に向けて構えた槍を突き付ける!


素早くそれを左に回避した。


槍の穂先が地面を穿ち、アスファルトがめくれ上がる。


ガガガガっと、槍を突く事でブレーキを掛けながら、方向転換をして俺の前に立ちはだかった。


沼沢は……もう走り始めている。


リアルな時間で5秒程、だけど、この高速の世界では何度攻防が繰り広げられるか。


「恵梨香さん!とにかく回避しましょう!沼沢が南軍に入ったら、すぐに光の壁を通ります!」


当初の予定通り、そうするものだろうと思っていたけど……。









「ふん。強くなったと言っても、臆病なものだな、少年」








恵梨香さんの言葉は、俺が予想していた物とは違った。