殺戮都市~バベル~

「俺達なら、この数なら余裕で逃げられるな。それとも戦いたいか?どうする」


もう少し前進したら、きっと中央部にいるポーン達は一斉に俺達を見る。


その前に、皆の意思を統一しようと沼沢が尋ねる。


「うーん。こんなのはどうかな。俺と恵梨香さんでナイトを引き付けるから、沼沢さんはその間に光の壁を越えて南軍に入ってください。それを確認したら、俺達は光の壁を通って南軍に入る。一度南軍から光の壁を通って西軍に入ってるから、それが出来るんだ」


俺の提案に、チラリと恵梨香さんの方を見て、それで良いのかと言うような視線を向ける。


「お前達がそれで良いのなら、俺は構わないが。死神、それで良いか?」


「……私が反論する必要はない。少年がそれでやると言うなら、間違いはないだろう」


さっきの言葉を聞いたからか、どうも恵梨香さんの発言にトゲを感じてしまう。


だからって、反論したら空気が悪くなるだけだし。


「わかった。じゃあ、5秒程耐えてくれ。仲間割れはするなよ?」


恵梨香さんに釘を刺したつもりだっただろうけど、その意味がわかっていないのか、本人は首を傾げて。


「じゃあ、行きますよ恵梨香さん」


「好きにしろ」


そんなやり取りをした後、俺は中央部に足を踏み入れた。