殺戮都市~バベル~

そしてしばらく、何も話さないまま時間が流れた。


何か話をしようと思うけど……頭の中はもう、スケベな事しか考えられない。


そんな中で声を出したのは奈央さんだった。


「真治君てさ、変わってるよね」


何が……と、聞きたくなったけど、きっと、全裸の奈央さんが誘っているのに手を出さない事に対してだろう。


「この街は、元の世界と違うんだよ?人を殺しても罪に問われないし、殺さなきゃ殺されるのに、凄く悲しそうに戦ってる」


そんな風に見えたのかな。


「だって、人を殺すんですよ?いくら罪に問われないからって……俺は出来れば殺したくないです」


自分の命が危なくなった時は仕方ないとしても、率先して戦いに行こうとはとても思えない。


「まだ慣れてないんだね。私の感覚だけどさ、戦いもセックスも、何度か経験したら抵抗なんてなくなるのよ。真治君には経験が足りないだけだと思うよ」


戦いとセックスが同一線上にあるのか、この人は。


でも……奈央さんが言ってる事を、その域に達していない俺が否定する事は出来ない。


そんなバカなと一蹴する事も出来るけど、奈央さんはそれを経験して今に至っているわけだから。