殺戮都市~バベル~

手応えは……あった!


だけど、切断したわけではない。


骨の半分。


いや、三分の一ほどを斬り、ナイトの左後ろ足を負傷させる事が出来たのだ。


これで、今までのようには動けないだろ!


「恵梨香さん!行けますか!?」


俺がそう尋ねるより早く、動きが鈍くなったナイトの姿を見て飛び上がっていた恵梨香さん。


「言われるまでもない!」


ナイトの、獣の背中に着地して、さらに飛び上がった恵梨香さんはトンファーを手の中で回転させながら頭部へと迫った。


「兜を剥がせないなら……兜ごと打ち砕く!」


空中でトンファーを構え、仰け反ったナイトの顔面へと、それが振り下ろされる。


十分に遠心力が働いて、破壊力が増した一撃が……兜を捉えた。


まるで落雷かと思う程の激しい音が辺りに響き渡り、一瞬……時間が止まったかのような錯覚に陥る。


トンファーが、ナイトの兜にめり込んでいる。


兜はひしゃげ、文字通り叩き潰されて。


その下から、赤い液体が流れ出した。


と、同時に、ナイトの腕がダラリと垂れ下がり、身体が揺れて地面に倒れたのだ。


ビクンビクンと、小刻みに震えるナイトを見ながら、俺は勝利したという事を確信した。