殺戮都市~バベル~

「恵梨香さんはこいつの背後に回ってください!何とかこの兜を取って、一撃入れれば勝てます!」


日本刀を地面に突き立ててブレーキをかけ、後ろの方へと通り過ぎたナイトを追い掛けるように俺は走った。


吹っ飛ばされた沼沢は……途中にあった街灯の支柱に鎖を巻き付けて、地面を転がるのは回避出来たようだ。


ナイトは不思議そうに、沼沢がどこに行ったのかわからない様子で辺りを見回している。


あんな兜を装備してたら、そりゃあ死角も多いよな。


見失って当然だ。


その巨体を方向転換させ、武器を構えて俺の方を見た。


何度目になる……このナイトと対峙するのは。


一度目はなす術もなく、全身の骨を砕かれて死にかけた。


二度目は、黒井と一緒に戦って勝つ事が出来た。


三度目は……どうだ!


何度もやってコツを掴んだ、殺気のオンオフ。


二度目に遭遇した時には覚えたてで上手く出来なかったけど、今は違う!


高速で迫りながら殺気を放ち、すぐにそれを抑えると、俺はナイトの盾を持つ方に回り込んだ。


ナイトの顔は……正面を向いている!


行ける!


と思った瞬間。


俺の眼前に巨大な盾が迫ったのだ。