殺戮都市~バベル~

死体を貪るのに夢中で、生きている俺達には気付いていない様子のポーン達。


そんな中、沼沢はPBMを取り出して、それに向かって話し始めた。


「外にポーンの大群がいる。しばらくはそこから出るな。死にたくなかったらな」


居酒屋で話をしている誰かに連絡を取ったのだろう。


PBMをポケットに入れた沼沢は、ポーン達に目を向けて、少し考えた後、思い付いたように口を開いた。


「やつらは死体を食っている。なら、その間に一気に中央部まで駆け抜ける。文句はあるか?」


かなり近いこの距離にいて、ポーンは俺達に気付いていない。


だったら、沼沢の言う通り、戦わずに駆け抜けた方が良いかもしれないな。


「俺はそれで良いです。無駄な戦いは避けたいですからね」


「私も構わないぞ」


皆の意見は纏まった。


ここから一気に街の中央部まで行く。


ビルの屋上を飛んでも良いかなと思ったけど……西軍は高低差のあるビルが多い。


迂闊に移動すると、身動きが取れなくなる可能性だってあるのだ。


「よし、じゃあ……行くぞっ!」


沼沢の合図と共に、俺達は走り出した。


死体に夢中になっているポーン達の横を通り抜けて。