雪子さんの言葉で、皆が一斉に三葉さんを見る。


ジャンケンで決められたキングかぁ。


まあ、どんな決め方だろうと、PBMが破壊されなければ大丈夫なんだろうけどね。


「でもさ、とりあえず私達はまた強くならなきゃいけないんだよね。そうじゃないと戦えない相手だっているし、キングだって守れないよねー」


宇佐美という女性が、言葉を考えながら口に出す。


どこにいるかわからないキングを守る為に、あちこち駆け回るよりも、一人を守っていると考えた方が楽だとは思う。


だけどそれは、一箇所に戦力が固まっているのはおかしいと気付く人が、南軍の中にも出てくるかもしれない。


そうなる前に、ソウルを稼いで強くなるしか方法はないだろうな。


「そうなんだよねぇ……はあ。こりゃあしばらく禁酒禁煙かな。強くなるまで我慢しなきゃね」


「まあ、死神や吹雪さんがいてくれるなら大丈夫なんじゃないかなぁ？強い相手は強い人達に任せて、僕達は弱いやつを相手にすればさ」


雪子さんと城井が、それぞれの思いを口に出したけど……恵梨香さんを見てみると、首を傾げて不思議そうな表情で城井を見ていた。


それはどういう事だと言わんばかりの表情で。