殺戮都市~バベル~

「奈央さんが死んだと黒井が言ってしまって……完全に戦意を喪失したみたいです。聞かされるまでは恐ろしい強さだったんですけど」


それほどまでに、奈央さんを大切に想っていたんだな。


なのに俺は、沼沢から奈央さんを奪っただけでなく、見殺しにしてしまった。


「あぁ……こういう雰囲気は苦手だ。誰か慰めてあげられないの?」


吹雪さんが、困ったような表情を浮かべて俺と恵梨香さんを見るけど……俺が何を言えるんだ。


どちらかと言えば空気が読めない恵梨香さんでさえも、さすがに空気を読んで何も言えないでいるのに。


そんな中。









「お、いたいた。おーい!皆無事かい!?」










光の壁の方から、そんな声が聞こえて、俺はそちらを向いた。


そこには雪子さんと里菜さんの姿。


そして、戦闘が終わった事を窓から見ていたのだろう。


三葉さんも二人と合流して、こちらに向かって走って来ていたのだ。



「二毛達も服部達も無事だったね。吹雪も怪我はない!?いやあ、もしも何かあったらどうしようって姉ちゃん心配で心配で……って、あれ?どうしたの沼沢?漫画みたいに落ち込んでさ」