殺戮都市~バベル~

なす術もなく地面に落下した俺は、全身の痛みに耐えながら、ゆっくりと顔を上げた。


黒井は……まだ立っている。


ダメだったか……あの攻撃で仕留め切れずに、こんな重傷を負わされた俺に、もう勝ち目はない。


諦めたくないと思ってはいるけど、身体が……動かない。


意識も朦朧としてきて、気絶していないのが不思議に思えるくらいだ。


惜しいとこまで行ったと思ったのにな。


と、黒井を見ていたら……。









グラリとバランスを崩して、黒井の膝が地面に付いた。


言葉もなく、地面に倒れ込んで。


流れ出した大量の血が、地面を赤く染めて、俺達を包んでいた光が、弾けるように消えたのだ。


それと同時に、光の粒へと変化する黒井の身体。


あの攻撃は……心臓に達していた!


どこかで聞いた事がある。


心臓が止まっても、脳は何分間かは動き続けるって。


それでも死んだという判定になるのなら、この街の死とは、脳の死ではなく肉体の死の事を言うんだろうな……なんて、どうでも良い事を考えていた。


「う、嘘!?黒井さんが負けた!?」


「真治君!!待ってて!今助けるから!」