殺戮都市~バベル~

どうして黒井がソードブレイカーからランスに持ち替えたのか。


その理由はわかる。


日本刀をくわえた俺を警戒して、近付けないようにしているのだ。


出血も激しいし、もう腕が動かないんじゃないかと思う程の痛みに、気が狂いそうになる。


だけど、恵梨香さんや三笠なんかは、四肢を切断されてもなお、生きようと耐えたのだから、俺もこの程度で根を上げていられない。


このランスをかいくぐって、黒井に一撃を入れる。


しかも、その一撃で殺すしか生き残る道はないんだ。


ランスを構えて、俺の動きをジッと見ている黒井の裏をかかないと。


中途半端な動きでは、読み切られてとどめを刺されてしまう。


その恐怖に耐えながら、俺は強く地面を蹴った。


下手に揺さぶろうとしてもダメだ。


真っ向勝負!


それが、黒井には一番考えられない行動だと思うから。


「正面から来るか!?やっぱりキミは面白い!」


虚を突かれたというような表情を見せて、それでも不敵な笑みを浮かべた黒井。


俺に向かって、構えたランスを突き付ける。


放っていた殺気を消し、手から流れる血を、黒井の顔に向けて飛ばして、俺は飛び上がった。