殺戮都市~バベル~

だから、諦めなければまだ勝機は0じゃない!


襲い掛かる黒井に殺気を放って、それを切るように、強引に左に移動。


武器を握れない俺が何をしようと怖くないと思っているのか、蹴りを放って様子を伺う。


武器をくわえた俺が出来る事はこの程度だろうと思われているのか。


何度同じ事をしても、黒井は隙を見せる事はなかった。


「ちょろちょろ動いてるけどさ。気付いてないの?そんなに血を垂れ流して移動してるのに気付かないわけがないでしょ」


左右の手から流れ落ちる血。


それが決定的な目印となって、黒井に俺の居場所を教えている。


……打つ手なしか。


このままでは間違いなく殺られてしまう。


そう感じた俺は動きを止めて、黒井と向かい合い、腰を落とした。


「覚悟を決めたか?その目、良いね。最後まで諦めていないって目だ」


ソードブレイカーを放し、ランスに持ち替えた黒井が、柄を脇に挟んで突進の構えを見せる。


俺が狙うは一撃必殺。


武器を口にくわえる事しか出来ないと思っている黒井に、見せる事が出来るのは一度だけ。


これを外せば……次は絶対に当たらない。


一撃で黒井を仕留めるしかなかった。