殺戮都市~バベル~

「だって、私と少年は仲間なんだから仕方ないじゃない。沼沢だって、姉ちゃんと一緒の西軍なんだしさ」


吹雪さんが、考え込むような仕草を見せて、状況を整理し始める。


「つまり何?あんたがいなかったら、こんなわけわからない状況にならなかったわけ?」


「まあ、そうかもしれないけど、沼沢が死んだら、姉ちゃんが苦労する事になるからねぇ。だからこうして助けてるわけなんだけど」


月森の質問にも丁寧に答える吹雪さん。


「まあ……結局は、複雑な人間関係ってとこだな。一緒に四強と戦った真治君と、敵対する事になるなんて思わなかったくらいだし。人間関係なんて、一番面倒だよね」


ランスから手を放し、ソードブレイカーに持ち替えた黒井が、溜め息を吐きながら首を横に振った。


で、結局……戦いを続けるのか続けないのか。


「人間関係がどうでも関係ない。南軍の人間を全員殺せばそれで終わる」


右手に巻いていた鎖を解き、地面に垂れさせた沼沢がそう呟いた。


「はっ!言ってくれるね!そうでなくっちゃ、西軍に侵攻した意味がない!」


……終わるかと思われた戦いが、また始まるのか。


でも……この状況なら、やるしかないな。