殺戮都市~バベル~

ビリビリと、日本刀に加わった衝撃が、腕から全身を駆け巡る。


踏ん張っていたのに、俺は1メートルほど地面を滑った。


そんな沼沢の背後、黒井に襲い掛かった吹雪さんが、チャクラムで斬り付ける。


沼沢に集中し、さらに攻撃を回避された事で注意力が散漫になったのか、黒井の腕が斬り裂かれた。


切断……とまでは行かないけど、あれでは腕を上げるのも厳しいだろう。


「へっへーん。油断大敵ってね!」


深追いはしない。


ヒットアンドアウェイを徹底している吹雪さんは、黒井から素早く飛び退いて、ニッと笑って見せた。


「ああっクソッ!何なんだよお前ら!敵か味方かはっきりしろ!!」


沼沢を殺れなかった事に、相当苛立ちを感じているようで、はっきりしない敵味方の関係に、黒井は困惑しているようだ。


「はっきりしてるだろ。南軍は敵、それだけだ」


「黒井さん、どうする?めっちゃシンプルな答えだったけど」


沼沢の答えに、月森も納得したような様子で黒井に尋ねた。


「問題はこのガキだろ?俺は敵だと思ってるのに、吹雪の味方をするから変な事になってるんだ」


そう言うと、ますますわけわからない状況になって来るんだよな。