殺戮都市~バベル~

「三葉さん、次の大通りに出る前に、少し様子を伺いましょう。二毛達はともかく、俺と三葉さんが一緒にいるのは、他のやつらからしたら納得出来ないでしょうし」


もうすでに最初の衝突は済んで、静かになっているようだけど、油断は出来ない。


「そうだね。それにしても真治君……なんか落ち着いたね。急に大人っぽくなっちゃって。この十日で、一体何があったのかな?」


そうかな?


俺としてはあまり変わったように思わないんだけど、そんなに変わったかな?


きっと、色んな人との出会いや再会、戦いがあって、奈央さんと理沙を失った悲しみが、俺の意識を変えたんだろうな。


自分では相変わらず優柔不断で芯がないと思っているけど、少しは成長したって事かな。


「大切な人との別れですよ。俺が弱かったばかりに、彼女を殺してしまったんです。もう二度と、大切な人を死なせたくありませんから」


思い出せば、胸から喉にかけてが苦しくなる。


涙が出そうになるけど、そこはグッと我慢だ。


「大切な人……ね、ねえ。そう言えば奈央はどうしてるの?南軍にいるんだよね?」


「後で話します。今は、総力戦を切り抜ける事を考えましょう」


話さなければならない。


奈央さんが死んでしまった事も。