殺戮都市~バベル~

そうか、こいつが菅夏美。


黒井が言ってた、強いやつか。


そんなやつとこんな所で当たるなんて、二毛達も運がないな。


「黒井さんと知り合いなら、ここは退いてくれませんかね?もう、十分過ぎるほどソウルは稼げたでしょ?」


チラリと見た、周囲の地面。


そこには、恐らく菅にやられたであろう傷を負って死んだ人達が倒れていた。


「冗談でしょ?総力戦が始まって、敵を倒す事の何が悪いのさ?真治君、あんたに僕を止める権利はないと思わない?」


言っている事は至極当然。


間違っているのは俺だと言われれば、はいとしか言いようがない。


「だけど……そういうわけにはいかない」


「だったら、同じ軍の人間でも殺すしかないね。意見が合わないから」


そう言うと、サーベルを構えて俺に刃を向ける。


まあ、話なんて通じないと思っていたから、こうなるのは仕方がない。


「三葉さん!三人を少し離してください!」


「う、うん!わかった!」


仲間と言うには、浅すぎる付き合い。


それでも、こいつらがいれば、雪子さん達が死ぬ確率は低くなる。


ここで殺らせるわけにはいかなかった。