殺戮都市~バベル~

強いやつが強いやつを呼ぶ……と言うか、恵梨香さんが引き付けていると、ずっと感じている。


本人は何とも思っていないようだけど、それがまたタチが悪い。


走り続けて数分。


さすがに、光の壁から離れた真ん中辺りは人もほとんどいない。


ここまで来たら、大通りよりも路地で待ち構えている方が多いはずだ。


だから、俺達を邪魔する者はいないという事だ。


西軍の光の壁がどんどん近付いて来る。


元の世界なら、こんなに走ったら地面に倒れて起き上がれないくらい疲れるだろうけど、改めて凄いと感じる。


そして眼前に迫った光の壁。


速度を落とす事なく突入した俺が目にしたのは……。







「な、なんだこれ……」








今までに見た事のない程の、大量の人の死体だった。


ソウルが残っていれば、光の粒に変化して復活する事が出来る……。


それが出来るように、ソウルを全部使う事はしないはずなのに。


「キングが破壊されて、ソウルが0になったやつらの末路か……大人しく隠れていれば良いものを、追い詰められて、ソウルを稼ごうとした結果だな」


足の踏み場もない程の、動かなくなった人達と血の海。


足を止めた俺は、呆然とそれを見る事しか出来なかった。