「確かに、武器レベルが半分になったら、今まで勝てた相手にも勝てなくなるかもしれませんね。俺だってレベルが半分になったら、香月達に勝てなかったと思うし……」


と、そこまで言って、俺は事の重大さにやっと気付いた。


待て待て……大変なのは塔に攻め込む戦力じゃないぞ。


それ以前に、南軍が侵攻した時に、守り切れるのか!?


今まで勝てた相手にも勝てないって事は、今まで守れていたのに守れなくなるって事だろ。


「雪子達が気になるな。池上と言い、今回の件と言い、どうして西軍はこんなに問題が起こるんだ」


フウッと溜め息を吐き、ソファから立ち上がったかと思うと、恵梨香さんはおもむろに服を脱ぎ始めた。


「え、ええっ!?ちょ、ちょっと恵梨香さん!何してるんですか!」


慌ててそれを止めようとするけど、恵梨香さんは止まらない。


「やはり、こういう服よりも、いつものスーツの方が戦いやすくてな。少年も学生服よりも戦いやすい服を見付けた方が良いぞ?」


あっという間に下着姿になると、恵梨香さんはPBMを取り出して、西軍から出る時にPBMに片付けた服、黒のライダースーツとヘルメットを取り出してそれに足を通した。